ガヂヲ通信

思考日記のようなものです。

バイトやめる学校

以前、バーモントカレーのバーコードのところだけがヤフオクに出品されまくった時がある。
なぜなのか、バーコードをたくさん集めて応募するとジャニーズライブチケットが抽選で当たるからだ。
チケット転売の新しい形だと思った。
同時に、訳ありバーモントカレーとして、バーコードが切り取られたバーモントカレーセットがヤフオクで出品されまくった。
すごく新鮮な世界だった。
お金儲けの概念が拡張された。
これは「途中でやめる」というブランド名のファッションデザイナー山下陽光さんによるイベントで知り得た情報で、他にもたくさんあった。
自分も1日だけとある転売をして、ある程度稼げたから金銭的な問題で死ぬことはないなって思うようになれました。
 
 
友達のツイート
「就職活動で面接をあちこち受けているけど、全部落ちてたらいいのにって思ってしまう」
これって、もう何て言えばいいのか分からないけれど、すげえ気持ち分かる気がするし、すんげぇリアルだと思いました。
かなり多くの人の気持ちを代弁しているっぽい。
そして、無事就職して働いている人で「今の会社に落ちて、他のところに受かってたら良かったのかも」って人は少なくないはず。
 
 
数年前、ホームレスめぐりの旅をしたことがある。
311を経験して、彼らの生き方を学びたいと思った。
当時、連休とれるのが年末年始で、年始に巡ることにした。
結果、隅田川のホームレスのお二人におせち料理をご馳走させていただき、いろんな半生や現状を聞かせてもらい、さらに夕食まで頂いた。
豊かすぎた。
この経験はすごかった。
 

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別のホームレスの方と、友達数人で東京宝探しツアーをやった。
空き缶の拾い方、マナーなどを学びつつ、あらゆるものを拾った。
賞味期限切れる前のすき家の牛すき焼きセットのすき焼きの具材30人前ぐらいとか拾った。

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この写真はホームレスの方が自分の分をとって余ったやつなので、まだまだ本当はあります。
 
ホームレス=不幸、かわいそうみたいなイメージを持つ人は多いとおもう。
けど、必ずしもそうとは言えない。
311があった頃、ホームレスの方から毛布をもらって感動したって投稿を散見した。
精神的な豊かさが違いすぎる。
けれど、なかなか、ホームレスの方と会ってコミュニケーションとる事は躊躇してしまう。
そういう方は、坂口恭平さんの「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」という本や、これがオススメです。
もちろん、幸せでないホームレスの方もたくさんいる。
けれど、簡単には死なないし、幸せに無縁とは限らないことは証明されている。
 
ブラック企業大賞に選ばれた電通で働いていて、自殺した高学歴の方。
自分がすごく近い状況にいるんだけど、自分もほとんど同じだって認めたくないって人はすごく多いと思う。
ブラック企業大賞のおかげで、問題点が浮き彫りになったはいいけど、働かせる方も、働く方も「大賞に選ばれた会社に比べたらうちの方がマシだ」って思うことで、双方現状維持を肯定してしまう影響もあるだろうから、なかなか世の中変わらないかも。
 
自殺してしまった方にはホームレスっていう選択肢は1ミリもなかったと思う。
「ホームレスになんてなりたくないよ」って大抵の人は答えると思う。
で、自殺を考える人は少なくないと思う。
でも、それなりに幸せそうなホームレスを知ってしまうと、それって「まぁまぁな幸せな生き方(ホームレス)に賭けるより、今の不幸のまま死んだ方がいい」って言ってるようにしか聞こえない。
また、前述の山下陽光さんは「コンビニでバイト経験あれば死にはしない」とも言っていた。
 
終身雇用も最高条件ならいいかもだけど、原発事故が起こっても、戦争が起こっても、地震で家が壊れても、経済があれこれ起こるなど、1番考えたくない事がおこっても本当に大丈夫なのだろうか。
雇われたくない!って思う人には一番最初に書いたイベントの主催者である山下陽光さんの「バイトやめる学校」という本をおすすめします。
「バイトやめる学校」って何だ?ってなりますよね。
雑に言えば「雇われずに生きてく方法」「新しい企業の仕方」「隙間産業開拓発想方法」などの方法論が書いてある本と言っていいのかと思っております。
 
 
 
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で、急に真逆のようなこと言いますが、分かりやすいところでいうと、お医者さんとか消防士とか保育士などの方って超大事な人たちなので、そういう人たちを応援しています。
なので、雇う側も頑張って欲しい。
 
自分はブラック企業の社長で年収すごいんですって人生を自分は選びたくない。
2択なら毛布あげられるホームレスの方を迷いなく選ぶ。
労働環境のせいで、自分の子供、友達、友達の子供が過労死する可能性、自殺する可能性が高まる事に一票を投票したくない。
 
お金のためなら従業員を安く過労させたいって思ってるライバルがたくさんいる中で社長になれるのは、人を扱うのがうまいだけじゃなく、他の人には持っていない力、才能があるからこそだと思う。
その才能と友達になりたい。
友達だけで、仕事をしていくのは難しい。
よくある話かも。
でも、友達から程遠い関係だからこそ、ブラックが通用しているって思います。
 
アマゾンの商品を配達する人がストレスから、配達前の商品を地面に投げつける事件があった。
アマゾンの商品を届ける人と、運送会社の社長との距離は死ぬほどある。
儲かっているけど、配達員の人数が膨大だから人件費をあげたくない。
あげろよって話だし、あげられないなら人員増やせよって話なんだけど。
配達する人の人件費には興味あるけれど、気持ちとかには興味がない。
配達する人も人間である事をリアルに感じられる環境じゃない。
 
雇う側と雇われる側の関係が大事。
売り上げ、勤務時間、勤務日数、給料など、人間を数字に置き換えてばかりいれば、そりゃあブラックになってしまうのかなって思う。
自分は現在写真家でして、撮影業で「登録番号〇〇〇〇の△△です」って感じで登録制のバイトみたいな形で働いていた時、かなり前からスケジュール押さえておいて急に「その日のギャラは5000円です」ってメールが来た事があった。
契約違反すぎる、、、。
他にも無断で二次使用とか、使用料がクソだったりした事もありました。
そんな経験もあって友達としか仕事しない環境を目指そうと思うようになりました。
そして、実際に友達と仕事するのはめちゃくちゃいいと実感しています。
 
誰かが「大っ嫌いな人と食べる高級料理より、好きな人と食べる白米の方が上だろ」って言ってたんだけど、まさにそうでお仕事にも言えるのかなって思います。
 
ブラック雇用をしないとやってられない会社はどうすればいいのか。
せめて、内訳を公開して、本当にブラックレベルじゃないとやってられないという現状に納得してもらおうとするだけで全然違うと思う。
内訳すら公開できない状態ならどうすればいいか。
どうしたらいいのか、分からないけれど、以前の俺のバイト先は潰れました。
 
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本、おもしろかったです。本編の中で「儲からない」って事を強調しすぎな気もしましたが、おすすめです。
教科書のつもりじゃなくて、面白いものを読むつもりで読んでいいと思います。
 
現在自分はメインの写真家業に加え、照明スタッフ業、飲食業、便利屋業(便利屋駒村アシスタント)の、なんだかよく分からない状態ではあるけれど、雇われまくっている。
雇われないように生きたいと同時に、いろんな人に雇われたい。
 
「バイトやめる学校」の具体的な内容をぜんぜん書いてないけど、最後に一つだけ。
「読み終わったこの本をメルカリで売るのが、バイトやめる学校の第一歩」だと。
買った人がメルカリに出品したら、メルカリからこの本を買う人が出てくる。
メルカリから買った人のお金は、メルカリと出品者へ流れる。
当然、著者の陽光さんにも、出版元であるタバブックスさんにも流れない。
で、実際にメルカリでやりとりされてるし、やりとりがあることを山下陽光さんはツイッターとかでアピールしている。
陽光さんは本業じゃないからあまり問題じゃないかもだけど、タバブックスさんは本業のはず。
やりとりされるのを予想できた上で、最後の文を掲載OKにしたタバグックスさんの心意気のようなもの、形を変えて真似したい。
 

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